こんにちは。フードケアの狩野です。
“牛乳やオレンジジュースに 「とろみ」がつかないです…。”
というお問合せをよくいただきます。
たしかに、水やお茶と比べて「とろみがつきにくい飲料」があります。
これはとろみがつかないのではなく、とろみのつくスピードが遅い(時間がかかる)ためです。
今回は「とろみがつきにくい飲料」に、とろみをつける場合、どうしたら良いのかご紹介します。
どうしてとろみがつきにくいの?
今回は「水」と、とろみのつきにくい飲料「牛乳」を比較してお話しします。
水のとろみがつく原理は、とろみ調整食品が『水分』を抱き込み、膨らみます。
かき混ぜることで溶け、とろみがつきます。
牛乳にはたんぱく質や脂質など「水以外の成分」が含まれます。
「水以外の成分」が、とろみ調整食品が水を含み膨らんで溶けることを妨げます。
そのため、とろみがつくスピードが遅くなります。
詳しくは、とろみ関連動画「とろみ調整食品をもっと知りたい!|牛乳はとろみがつきにくい?」をご覧ください。
牛乳にはとろみがつきにくい? from 株式会社フードケア on Vimeo.
とろみがつきにくい飲料は、牛乳以外に味噌汁、ジュース、乳酸菌飲料、流動食などがあります。
とろみのつきにくい飲料には『2度まぜ法』!!
とろみのつきにくい飲料と、なぜとろみがつきにくいのか、ご理解いただけたと思いますので、続いて「2度まぜ法」の手順についてご説明します。
2度まぜ法は、とろみのつくスピードが遅い飲み物のとろみづけをはやくすることができる混ぜ方です。
2度まぜ法の手順
- 飲料をスプーンでかき混ぜながらとろみ調整食品を入れます
- 1分混ぜます
- 5~10分そのまま置きます
- さらに1分混ぜるととろみがつきはじめます
動画で確認する場合はこちら
以下のグラフは、2度まぜ法をおこなった場合とおこなわなかった場合を比較したものです。
グラフの通り、1度まぜと比較し、2度まぜの方が短時間でとろみがつくのが分かります。
とろみがつきにくい飲料での注意点
とろみがつきにくい飲料に早くとろみをつけるため、
とろみ調整食品を追加してしまう、目安量よりも多く入れてしまう…ということがあります。
ついついやってしまいたくなりますが、やめましょう!!
ダマの原因やとろみのつけ過ぎにつながります。
まとめ
本日の重要なポイントは、2点です。
- とろみのつきにくい飲料(牛乳、ジュース、流動食等)にとろみをつける際は、2度まぜ法を行いましょう!
- とろみのつくスピードが遅いからといってとろみ調整食品の追加はやめましょう。ダマの原因やとろみのつけ過ぎにつながります。
最後に、ご案内です。
フードケアでは、とろみのつきにくい飲料へのとろみつけも学ぶことができる「とろみ調整食品 実習キット」をご提供しております。
院内・施設内での勉強会、新しく入られた職員様の研修等にもおススメしております!
気になる方は、ぜひ特設ページをご覧ください。
https://www.food-care.co.jp/other/toromi.html
投稿:2023年12月18日 狩野
【関連資料】
※以下より無料でダウンロードできます
『飲料へのとろみづけにおけるとろみ調整食品のいろは(とろみ調整食品の正しい使い方)』
監修:歯科医師 戸原玄先生(東京医科歯科大学 教授)
管理栄養士 江頭文江先生(地域栄養ケアPEACH厚木 代表)
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